HACCPは、2つの言葉に分けることができます。
HAは危害要因の分析で、もう一つはCCP、重要管理点です。この2つの言葉の組み合わせが監視対象と言うことになります。危害要因の分析とは、微生物や異物の混入などあってはならないことを要因として分析することです。ただ単にリストアップするのではなく、製造工程全体のどこで、どのように発生するのか、製品の特性によって状況が変わるのかなど、細かな部分まではっきりとするように明確にしておきます。
HACCPはなんとなく管理するのではなく、明確に限定した状態で監視することが重要です。監視とは見続けることだと勘違いされそうですが、実際には定められた基準から逸脱していないかをチェックし続けることです。つまりHACCPでは、基準がしっかりしていなければ意味がありません。工程のどこが重要で、そこで行われる行為がどのようでなければいけないのかを数値によって明らかにします。
例えば40秒間80度で加熱と言った具合に規定しておくことです。数値的な基準は合否がはっきりするので、監視をすることで良し悪しがはっきりします。監視するポイントは危害要因がおきやすい重要管理点です。正しい方法で、決められた時間が守られていれば同じ結果を得ることができるはずです。だから、成功例を模倣することで、同じ良い結果を得ることが目的になります。また、万が一のことが起きた時に確認ができるように記録を保持しておくこともHACCPの重要な原則の一つとなります。