HACCPは製品の安全を確保する衛生管理の方法で、国連食糧農業機関であるFAOと世界保健機関のWHOが、合同で作った機関の食品規格のコーデックスが各国に推奨している手法です。
カナダやオーストラリアでは1992年から導入されており、カナダでは食肉製品や水産食品、オーストラリアでは輸出向け乳や水産食品、食肉及び食肉食品などが順次義務化しています。韓国でも2003年から導入されており蒲鉾などの水産加工品やピザや饅頭などの冷凍食品、氷菓子類やキムチ類などを多岐にわたって義務化を行っていっている途中です。
アメリカやEUでもHACCPの義務化は進んでいて、日本から水産加工品を輸出する際にはHACCPの認定施設で加工してあることが義務付けられており、認定を受けてない施設で加工したものは受け入れられないとしています。会社で行われている製造の衛生管理システムがHACCPのレベルであることを認めてもらう為には、認証機関から認定される必要があります。日本国内には多くの認証機関があり、扱っている製品や輸出対象の国によっても取得する機関が異なっています。
厚生労働省管轄の扱っている総合衛生管理製造過程では乳や乳製品、食肉製品や魚肉練り製品などの、6つの製品に限って取得する事ができるのが現状です。EUに水産物を輸出する場合には、水産庁でも認定を行っています。日本食肉加工協会や全国味噌工業協同組合連合会等の、業界団体や各自治体が独自の基準で定めた認証を行っているところもあります。